ダンブラウンのオリジン
ダビンチコードが有名な作家ダンブラウンの新作「オリジン」が面白いですよ!
象徴学者のラングドン教授を主人公としたシリーズは、
天使と悪魔
ロストシンボル
と続いており、オリジンで、今回で第5作目となる。
物語は、隠された宗教上の貴重な情報や、秘宝、時には世界に及ぶ危険(危険なウイルスの広がり)を食い止める方法を、象徴学者の主人公が、象徴や暗号を読み解き、探し求めるというのが毎回の軸となっている。
毎回、信仰心の強い敵が、ラングドン達の存在を知り、妨害し追い詰めていくが、敵から逃げながら何とか探し求めているモノに迫っていく物語はスピード感とスリルがあり、読んでいる我々は引き込まれてしまう。
そして、毎回キーマンから発せられる、宗教と科学にまつわる演説があることが多いのだが、この演説も思わず引き込まれるのだ。
さて、最新作の「オリジン」だが、主人公ラングドン教授のかつての教え子であるカーシュが、人類史の命題である
”われわれはどこから来たのか?”
”われわれはどこに行くのか?”
に関する科学的な発見をしたことから始まる
宗教と科学の物語である。
これまでのシリーズ作品と軸となる構図は同じだが、
人工知能をはじめとした最先端テクノロジーと人類の話が出てくるなど
すぐそこまで来ている未来を考えることを読者に投げかけてくる。
シリーズを通して失われないスピード感と共に、
未来を考える機会ともなる本作に注目だ。